カンカはハマウツボ科ニクジュヨウ属の寄生植物です。 タクラマカン砂漠に生育するベニヤナギという植物の根に寄生し、 水分や養分を吸い取り成長します。
カンカの産地は、シルクロードで有名な中国・新疆ウイグル自治区のタクラマカン砂漠南部のホータン地区です。現地では「砂漠人参」と称され、健康長寿の砂漠の宝として古来から常用されてきました。現地の人々は、ほぼ毎日お茶やお酒に漬け込んだものを飲んだり、羊肉と一緒に煮込んだスープの具材などとして食したりしています。1986年に新疆ウイグル自治区が世界で4番めの長寿郷と紹介されたのもカンカを食する習慣のおかげとも言われています。
カンカ同属のニクジュヨウは、およそ二千年前に書かれた『神農本草経』の上品にも収載され、飲み続けても影響のないとされる生薬原料で、補腎薬や滋養強壮を目的に多くの漢方薬に配合されています。
カンカは現在、国内外で広く研究されており有効成分も解明されていて、血管拡張作用や抗疲労作用、肝保護作用、更年期障害を改善する作用などが知られています。中国では認知症対策の薬として使われています。
また、砂漠緑化事業のためにベニヤナギ(紅柳、洋名タマリクス)が植樹され人工栽培の技術も確立され需要拡大に応える体制も整いました。